骨粗鬆症を合併する人工股関節置換術後患者の大腿骨骨梁菲薄部に対する ゾレドロン酸製剤による治療効果に関する研究

研究課題名
骨粗鬆症を合併する人工股関節置換術後患者の大腿骨骨梁菲薄
部に対するゾレドロン酸製剤による治療効果に関する研究
研究の対象
2000~2004年に人工股関節全置換術を施行され、当院において
経過観察している患者さまの中で、腰椎・健側大腿骨の骨密度を
評価し、骨粗鬆症と診断された患者さまを対象とします。
研究の目的・方法
人工股関節置換術の大腿骨側ステムの一つの問題点として、応力遮蔽(ストレスシールディング)によるステム周囲の大腿骨骨皮質の菲薄化(骨萎縮)があります。また、加齢と共に、骨粗鬆症を発症し、骨萎縮がさらに進行している懸念もあります。骨萎縮が進行すると骨折のリスクが懸念されます。骨萎縮に対する予防効果として、手術直後より骨粗鬆症薬による治療介入を行った研究は散見されるものの、これらを経年的に生じた骨萎縮と骨代謝との関連、さらには一旦生じた骨萎縮の改善を目的とした治療について十分に検討された報告は少ないのが現状です。
そこで15年以上前に人工股関節置換術を受けられた患者さまにご協力いただいて、腰椎・健側大腿骨の骨密度を評価し、骨粗鬆症と診断された患者さまに対して、治療を行い、その評価を行うこととなりました。
方法ですが、骨粗鬆症と診断された患者さまに対して、その治療を行い、その際に、通常通り、下記のスケジュールに沿って、観察・検査を実施します。
投与前
1か月
3か月
6か月
1年
2年
3年
4年
5年
性別・身長・体重・年齢・背景・閉経年齢・既存骨折・既往歴・へ依存症・骨粗鬆症の前治療薬
股関節X線
椎体X線(胸椎・腰椎)
DXA(大腿骨/人工関節用、腰椎)
骨代謝マーカー
(BAP・TRACP-5b)
一般採血(Alb・Ca・P・BUN・Cre・UA)
股関節JOA score
WOMAC
投与状況
研究期間は2025年12月31日までを予定としております。
研究に用いる試料・情報の種類
今回の試験について、ご承諾いただいた場合、患者さまの結果をデータとして利用させて頂きます。その際に用いるデータは診療記録から既存骨折の有無や既往歴など、レントゲン検査、骨密度検査、CT検査、骨密度検査、血液検査、患者記入式アンケート結果等です。データを取りまとめるために関係者が見ることはありますが、その場合もプライバシーは守られます。
外部への試料・情報の提供
データセンターへのデータの提供は、特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。対応表は、当センターの研究責任者が保管・管理します。
研究組織
この研究は大阪大学医学部附属病院整形外科で実施します。
お問い合わせ先
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。
「骨粗鬆症を合併する人工股関節置換術後患者の大腿骨骨梁菲薄部に対するゾレドロン酸製剤による治療効果の検討」 事務局
研究責任者: 菅野 伸彦 事務局責任者: 安藤 渉
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-2 大阪大学大学院 医学系研究科 整形外科内
TEL:06-6879-3271 FAX:06-6879-3272