研究機関名 | 大阪大学医学部附属病院 |
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研究責任者 | 整形外科 菅野 伸彦 |
研究の概略 | 2003年に大腿骨寛骨臼インピンジメント (FAI)という概念が海外で初めて報告されました。股関節の痛みおよび変形性股関節症の一因として注目されており、わが国では2015年に日本股関節学会から初めてのFAI診断指針が提案されました。この研究は、患者さんの診療歴・画像を用いて新たな診断指針に則った疫学調査を行い、未来の診断・治療に役立てることを目的としています。 なお、本研究は大阪大学医学部附属病院の倫理審査委員会で倫理的観点および科学的観点からその妥当性についての審査を受け、病院長が許可した上で実施しています。 |
研究の意義・目的について | 日本人のFAIに関する大規模な調査はこれまで行われたことがなく、また診断指針が提案されたばかりです。日本人のFAIに関する特徴が明らかになることは、診断・治療の改良・改善につながり、患者さんにとって有益と考えられます。この研究の目的は日本股関節学会のFAI診断指針に基づいて、股関節疾患をもつ患者さんにおけるFAIの頻度、疫学的な特徴、身体所見、画像所見の特徴を明らかにすることにあります。 |
研究の方法について | この研究の患者さんの選定基準は以下の通りです。
この研究の患者さんの除外基準は以下の通りです。
研究参加者に協力いただく具体的な内容 この研究に参加されることで、通常の診療行為に加えて新たな検体を採取することや、問診・診察が加わることはありません。受診頻度も通常の患者さんと同じです。通常の診療情報、撮影画像を研究に活用します。予定参加期間は、FAIと診断された患者さん、FAIの基準を一部満たす患者さんは初診時から最長5年間で、約1年後、3年後、5年後の転帰調査を行う予定です。それ以外の患者さんは診断確定時までです。 研究期間は2022年3月31日までを予定しております。 |
情報等の保管と、他の研究への利用について | 研究期間中・終了後ともに、研究に利用した情報は研究責任者の責任のもと保管されます。本学規定により、発表後10年間は保管します。廃棄する際は、情報等は匿名化し、データは復元不可能な状態に処理して廃棄します。この研究は多施設共同研究ですので、施設間でデータの共有が行われますが、その際に患者さんの個人情報が共有されることはありません。他の研究に利用する予定はありませんが、もし利用する場合は患者さんに通知、同意を得た上で行います。 |
予測される結果(利益・不利益)について | 本研究に参加することによって得られる利益・不利益はありません。通常の診療に伴う結果が予測されます。 |
研究協力の任意性と撤回の自由について | 研究への参加はあくまで患者さんの自由意思によるものです。患者さんはいつでも研究参加への拒否意思を伝えることができますし、拒否したことによって不利益を被ることもありません。拒否後も通常の診療行為が継続されますが、得られたデータを研究に利用することはありません。 |
個人情報の保護について | 登録された患者さんのデータは連結可能匿名化した上で調査票を用いて集積し、個人情報の保護に努めます。連結対応表とその他のデータは別々に保管します。すべての資料は研究終了後に廃棄され、診療記録もそれ以降は本研究のためには使用されません。 |
研究に関する情報公開について | この研究結果は十分な考察を加えた上で、国内外の学会、講演会での発表、医学雑誌の論文掲載等の形をもって公表される予定です。その場合、患者さんの個人情報が公表されることはありません。 |
費用について | この研究に参加していただいても、謝礼はございません。この研究に関連して行われる検査等は全て通常診療でも行われるもので、この研究に参加したことにより新たに患者さんの費用負担が発生することはありません。 |
研究資金および利益相反について | 利益相反とは、研究者が企業など、自分の所属する機関以外から研究資金等を提供してもらうことによって、研究結果が特定の企業にとって都合のよいものになっているのではないか・研究結果の公表が公正に行われないのではないかなどの疑問が第三者から見て生じかねない状態のことを指します。本研究は大学の運営費や日本股関節学会の研究費を用いて行われます。また研究を実施するにあたり特定企業との利害関係はありません (利益相反はありません)。本研究の実施にあたっては、医学部臨床研究利益相反委員会に申告を行い、承認されています。 |
問い合わせ等の連絡先 | 研究分担者 大阪大学医学部附附属病院 整形外科 濱田英敏 整形外科外来電話番号 06-6879-5111 (電話対応時間 平日 09:00~17:00) ※他の研究参加者の個人情報や研究の独創性の確保に支障が生じない範囲内で、研究計画書や研究の方法に関する資料を閲覧することができます。ご希望の際は、上記の研究者連絡先までお問い合わせください |